サブリース物件で修繕が必要になったとき、
「この修繕業者、高くない?」
「オーナー側で別の業者に頼めないの?」
と思うことがあります。
特に、修繕費をオーナーが負担する契約なのに、サブリース会社から特定の業者を指定された場合は気になるところです。
結論からいうと、サブリース契約で修繕業者を変更できるかどうかは、契約内容によります。
ただし、修繕費をオーナーが負担するからといって、必ずオーナーが自由に業者を選べるとは限りません。
逆に、契約上オーナーが業者を選べることになっているのであれば、サブリース会社から一方的に指定業者を強制されるとは限りません。
重要なのは、「誰が修繕費を負担するか」と「誰が業者を選ぶか」は別問題だということです。
修繕費をオーナーが負担しても業者を選べないことがある
例えば、
修繕費 → オーナー負担
修繕業者 → サブリース会社が指定
という契約があります。
この場合、
「自分がお金を払うのだから、自分で業者を選びたい」
と思っても、契約上指定業者を利用することになっていれば、自由に変更できない可能性があります。
そのため、サブリース契約では、
「修繕費は誰が払うのか」だけでなく「業者は誰が決めるのか」
まで確認する必要があります。
なぜサブリース会社が業者を指定するの?
サブリース会社が修繕業者を指定する理由としては、いくつか考えられます。
例えば、
- 工事品質を一定にする
- 工事内容を管理しやすくする
- 入居者への対応を一本化する
- 修繕履歴を管理する
- 緊急時に対応しやすくする
- 管理会社側で業者との取引関係がある
などです。
そのため、
指定業者=必ず悪い
というわけではありません。
問題は、
その業者を使うことが契約上決まっているのか
という点です。
「指定業者を使ってください」と言われたら?
サブリース会社から、
「修繕は弊社指定の業者でお願いします」
と言われたとします。
このとき、
「なぜですか?」
と確認するのは問題ありません。
さらに、
「契約書のどの条項で指定業者の利用が決まっていますか?」
と確認してみましょう。
契約書に明確な定めがあるのか、それとも単にサブリース会社側の運用として指定しているのかで意味が変わります。
契約書に「指定業者」と書いてある場合
契約書に、
「修繕については当社指定業者を利用する」
などの定めがある場合、オーナーが自由に業者を変更することは難しくなる可能性があります。
この場合は、
「契約に書いてあるから変更できない」
とすぐに諦めるのではなく、
「オーナー側で別業者を使いたい場合の例外はありますか?」
と確認してみましょう。
例えば、
- 緊急時は別業者でもよい
- 一定額以下なら自由
- 会社の承認があれば変更可能
- 指定業者と相見積もりを取れる
など、契約や運用によって扱いが違う可能性があります。
契約書に指定業者の記載がない場合
一方、契約書を確認しても、
指定業者を使わなければならないという定めがない
場合があります。
この場合、サブリース会社から、
「うちの指定業者しか使えません」
と言われたとしても、
その根拠がどこにあるのか
を確認する必要があります。
契約書だけでなく、
- 重要事項説明書
- 管理委託に関する書類
- 修繕に関する特約
- 別紙
- 契約時の説明資料
なども確認しましょう。
相見積もりを取る方法もある
修繕費が高いと感じた場合、いきなり業者を変更しようとするのではなく、
相見積もり
を提案する方法もあります。
例えば、
サブリース会社指定業者
80万円
別業者A
65万円
別業者B
60万円
という見積もりが出れば、
「この工事は80万円でなければできないのでしょうか?」
と確認する材料になります。
ただし、見積金額だけでは比較できません。
工事範囲や材料、設備のグレードなどが違う可能性があるため、
同じ条件で見積もりを比較する
ことが大切です。
業者を変更するときに注意したいこと
サブリース会社に黙って別業者を手配するのは避けたほうがいいでしょう。
例えば、
「指定業者を使う契約だった」
にもかかわらず、オーナーが勝手に別業者へ依頼すると、後になって、
- 契約違反を指摘される
- 工事費の負担について争いになる
- 工事品質について問題になる
- 保証やアフターサービスの扱いが問題になる
などのトラブルにつながる可能性があります。
そのため、
業者を変更したいなら、まずサブリース会社に確認する
ことが重要です。
緊急修繕の場合は特に注意
例えば、
- 水漏れ
- 給水管の破損
- 漏電
- エアコン故障
- 給湯器故障
など、すぐに対応しなければ入居者の生活に影響するケースがあります。
このような場合、
「別業者を探している間に何日もかかる」
ということもあります。
契約によっては緊急時の対応方法が決められている場合があるため、
緊急修繕について誰に連絡し、誰が業者を手配するのか
も契約前に確認しておきましょう。
大規模修繕なら業者選びはさらに重要
特に重要なのが大規模修繕です。
例えば、
- 外壁塗装
- 屋上防水
- 大規模な設備交換
などは、数十万円ではなく数百万円単位になることもあります。
このような工事まで、
「オーナー負担なのに業者は会社指定」
となっているなら、オーナーとしては契約内容をしっかり確認しておきたいところです。
大きな金額になるほど、
複数社から見積もりを取って比較できるか
は重要になります。
「業者を変えたい」なら、まず契約書を見る
修繕業者を変更したいと思ったら、次の順番で確認するといいでしょう。
① 修繕費の負担者を確認
そもそもオーナー負担なのか。
② 業者指定の条項を確認
指定業者を使う義務があるのか。
③ 変更できる条件を確認
会社の承諾があれば変更できるのか。
④ 相見積もりが可能か確認
他社と比較できるのか。
⑤ 工事内容を確認
本当に必要な工事なのか。
⑥ 見積書を確認
何にいくらかかっているのか。
この順番で確認すると、感情的に「高いから別業者にする」と判断することを避けられます。
サブリース会社に聞くなら、この3つ
業者変更を検討しているなら、次の3つを聞いてみましょう。
「今回の修繕業者は指定業者でなければいけませんか?」
「契約書のどの条項が根拠になっていますか?」
「オーナー側で相見積もりを取ることはできますか?」
この3つだけでも、かなり状況が分かります。
まとめ
サブリース契約で修繕業者を変更できるかどうかは、契約内容によって異なります。
特に注意したいのが、
「修繕費をオーナーが負担する=業者もオーナーが自由に選べる」
とは限らないことです。
サブリース会社が指定業者を利用する契約になっている場合は、変更が難しいことがあります。
一方で、指定業者を利用するという明確な定めがなければ、
「なぜ指定業者でなければならないのか」
を確認することが重要です。
修繕費が高いと感じた場合は、いきなり業者を変更するのではなく、
「契約書を確認する → 指定業者の根拠を確認する → 相見積もりを相談する」
という順番で進めるとよいでしょう。
特に大規模修繕では金額が大きくなるため、誰が費用を負担し、誰が業者を選び、誰が工事内容を決めるのかを契約前に確認しておくことが重要です。