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サブリースの家賃保証と一般管理の違い

サブリースと一般管理は、どちらも不動産会社に物件の管理を任せられるため、同じような仕組みに見えるかもしれません。

しかし、両者には大きな違いがあります。

最も重要なのは、空室になったときに誰が家賃収入のリスクを負うのかです。

簡単にいうと、

一般管理=オーナーが入居者に貸し、管理会社に管理を任せる

サブリース=サブリース会社がオーナーから借り、それを入居者に転貸する

という違いがあります。


一般管理とは?

一般管理では、オーナーと入居者が直接、賃貸借契約を結びます。

管理会社はオーナーから依頼を受けて、

  • 入居者募集
  • 契約手続き
  • 家賃の集金
  • 入居者からの問い合わせ対応
  • 退去手続き
  • 建物管理

などを行います。

イメージすると、

オーナー → 入居者

という賃貸借関係があり、

管理会社=その管理を手伝う会社

という位置づけです。


サブリースとは?

サブリースでは、契約関係が一段増えます。

まず、

オーナー → サブリース会社

が賃貸借契約を結びます。

そしてサブリース会社が、

サブリース会社 → 入居者

という形で物件を転貸します。

つまり、

オーナー → サブリース会社 → 入居者

という構造です。

ここが一般管理との大きな違いです。


一番大きな違いは「空室リスク」

例えば10戸のアパートで、1戸8万円の家賃だったとします。

満室なら、

8万円 × 10戸=80万円

です。

一般管理の場合

9戸しか埋まっていなければ、

8万円 × 9戸=72万円

となります。

さらに1戸空けば、

8万円 × 8戸=64万円

です。

つまり、空室が増えるほどオーナーの家賃収入も減ります。


家賃保証型サブリースの場合

一方、サブリース会社との契約で、

保証賃料=月68万円

となっていたとします。

10戸満室でも、

9戸入居でも、

8戸入居でも、

契約条件の範囲内ではオーナーへの支払いは基本的に68万円です。

つまり、

満室時の収益をある程度手放す代わりに、空室による収入変動を抑える

のが家賃保証型サブリースの考え方です。


比較するとこうなる

項目一般管理家賃保証型サブリース
入居者との契約オーナーサブリース会社
管理会社の立場管理を受託借主・転貸人
空室リスクオーナー原則サブリース会社側
満室時の収入高くなりやすい保証賃料が上限になりやすい
空室時の収入減少する契約条件による
入居者対応管理会社が対応サブリース会社が対応
管理手数料比較的低い一般管理より高くなりやすい
賃料改定市場家賃を反映しやすい契約内容を要確認
収入の安定性空室の影響を受ける比較的安定

※実際の条件は契約によって異なります。


「管理を任せたい」だけなら一般管理でもいい

ここはサブリースを考えるときに重要なポイントです。

「自分では入居者対応をしたくない」

「家賃の集金も任せたい」

「退去手続きも面倒だから業者に任せたい」

という理由だけなら、必ずしもサブリースにする必要はありません。

一般管理でも、こうした業務を管理会社に任せられるからです。

つまり、

管理を任せたい

と、

空室リスクを移したい

は別の話です。

ここを混同すると、必要以上のコストを払ってしまう可能性があります。


サブリースは「空室リスクを買い取ってもらう」仕組み

考え方をシンプルにすると分かりやすくなります。

一般管理では、

「管理の仕事を代わりにやってもらう」

のが中心です。

一方、家賃保証型サブリースでは、

「管理を任せる」

「空室による収入変動のリスクも移す」

という仕組みです。

その代わり、オーナーは満室時に得られる家賃収入の一部を手放すことになります。


では、どちらが儲かる?

これは物件によって変わります。

例えば、

一般管理

満室家賃:80万円
管理費:4万円
→ 76万円

一方、

サブリース

保証賃料:68万円

なら、満室状態が続く限り一般管理のほうが手元に残る金額は大きくなります。

しかし、一般管理で空室が増えて、

家賃収入が60万円

になれば話は変わります。

その場合、

一般管理:60万円 − 管理費

に対して、

サブリース:68万円

となる可能性があります。

つまり、

空室が少ない物件ほど一般管理が有利になりやすく、空室リスクが大きい物件ほどサブリースの安定性に価値が出やすい

という考え方ができます。

もちろん、保証賃料の改定や免責期間、修繕費なども含めて比較する必要があります。


「サブリース=安心」とは限らない

サブリースには確かに収入を安定させるメリットがあります。

しかし、

「保証賃料だから永久に同じ金額」

とは限りません。

契約内容によっては、

  • 免責期間
  • 賃料改定
  • 保証賃料の減額
  • 修繕費のオーナー負担
  • 原状回復費
  • 契約解除に関する条件

などがあります。

したがって、

「一般管理より安心だからサブリース」

と単純に決めるのではなく、何のリスクをどこまで移せる契約なのかを見ることが大切です。


判断するときは「管理」と「保証」を分けて考える

サブリースと一般管理を比較するとき、次の2つを分けて考えると整理しやすくなります。

① 管理を任せたいのか?

入居者対応や家賃集金、退去手続きなどを自分でやりたくない。

一般管理でも対応可能

② 空室リスクを減らしたいのか?

空室が発生したときでも、一定の収入を確保したい。

家賃保証型サブリースに意味が出てくる

つまり、

「管理を任せたいだけなのに、空室リスクまで含めてサブリース契約を結んでいないか?」

という視点が重要になります。


まとめ

サブリースの家賃保証と一般管理は、どちらも管理会社に物件を任せられますが、仕組みは大きく違います。

一般管理

→ 管理業務を任せる
→ 空室リスクはオーナーが負う
→ 満室になれば収入が増える

家賃保証型サブリース

→ 管理を任せる
→ 空室リスクをサブリース会社側に移す
→ 満室になっても保証賃料以上には増えにくい

だから、どちらが優れているかではなく、

「自分の物件では、空室リスクを減らすために満室時の収益をどこまで手放す価値があるのか?」

で判断するのがポイントです。

特にサブリースを検討するなら、一般管理にした場合の年間手取りと、サブリースにした場合の年間手取りを、空室率を変えて比較すると判断しやすくなります。