
🔻この記事の対象となる読者
- 賃貸の入居審査の流れや誰が審査を担当しているのか知らない人
- 初めて賃貸を借りる若年層や学生、社会人
- 管理会社・大家・保証会社の役割の違いを理解したい人
- 入居審査の審査基準や判断ポイントを把握したい人
- 審査の過程で誰がどんな情報を確認しているのか知りたい人
- 入居審査に関わる各関係者の立場や責任範囲を理解したい人
- 審査をスムーズに通過させるためにどこに気をつけるべきか知りたい人
- 審査落ちの原因がどの段階で発生するのか知りたい人
- 保証会社の審査の重要性や実態を詳しく知りたい人
- 賃貸契約の仕組み全体を包括的に理解し、安心して申し込みたい人
入居審査って誰がしているの?
今回は、賃貸の入居審査について整理していきたいと思います。まず、入居審査にはどんな関係者が関わっているのでしょうか?
入居審査には『管理会社』『大家さん』『保証会社』の三者が関わります。それぞれ役割が異なるため、誰が何をしているのかを理解することが大切です。またこれら3者の力関係と言いますか、利害関係なんかもありますし、物件の管理の方式によってもことなりますね。だから単純なようで意外とわかりづらいのがこの問題ですね。
なるほど、三者それぞれの役割や力関係で審査の流れが変わるんですね。
力関係って言っても、どこかに権限が偏ってるわけじゃないんですよ。現場では、管理会社も大家さんも保証会社もお互い補い合いながら進めてますからね。
大家さんは入居審査にどうかかわるか?
なるほど、入居審査は三者の役割や関係性で流れが変わるわけですね。
では、まず大家さんからお聞きします。大家さんは現場でどんな立場にあって、具体的にどんな役割を担っているんでしょうか?
ここでいう大家さんは、文字通り物件の所有者です。自分の持ち物ですから、権限は当然ありますし、入居審査を含め、すべての関係はこの物件を起点に動いているんです。
そうですよね。なんとなく想像できます。管理会社や保証会社にとっても、大家さんは一種のお客さんということですよね。
そうです。ただ、物件の募集や管理業務は管理会社なしでは成立しません。もちろん管理会社はいくらでもありますが、募集や申込、審査などの不動産業務に関しては、一部の大家さんを除いて、口を挟むことはほとんどないですね。
なるほど、つまり不動産のプロに任せておけば大丈夫ということですね。
その通りです。大家さんにとって家賃収入が主目的ですから、トラブル対応や審査の実務は、管理会社に任せるのが自然な流れです。
そうなんですね、ほとんど関与しないんですか。
ですが、物件によっては募集だけを不動産屋に任せて、管理や家賃管理は大家さん自身が行うケースもあります。
なるほど、管理まで大家さんがやる場合は違うんですね。
そうです。その場合、管理会社や保証会社の審査は行われますが、最終判断は大家さんに委ねられます。さらに、契約書上は貸主が大家さんになっている物件では、細かい大家さんだと審査書類の内容までしっかり確認することもあります。
なるほど、大家さんの好み次第で審査に落ちることもあるんですね。
その通りです。とはいえ、多くの大家さんは最終判断の前に不動産屋の意見を参考にします。家賃督促や管理を大家さん自身が行う場合は、審査介入度も高くなるということですね。」
そうか、管理をどこまで任せるかで審査の関わり方も変わるんですね。
管理会社は入居審査にどうかかわるか?
なるほど、大家さんの関わり方もケースによって変わるんですね。では次に、管理会社は具体的にどのように入居審査に関わっているのでしょうか?
管理会社は、入居審査における司令塔みたいな役割ですね。何しろ審査結果を大家さんに伝える立場にありますから、そういう意味で責任はあるわけです。
なるほど、大家さんと保証会社の間に立つわけですね。
そうです。大家さんと保証会社は、基本的に直接話すことはまずありません。ですから管理会社がその間に立つのが仕事で、何かトラブルが起きれば対応するのも管理会社抜きにはありえません。
なるほど、入居者対応の窓口としても管理会社が重要なんですね。
その通りです。保証会社を付けない契約の場合でも、家賃滞納時の督促や設備の修理依頼など、管理会社が窓口になりますからね。入居審査における属性の判断についても、経験を踏まえて総合的に判断できる立場です。
家賃保証会社は入居審査にどうかかわるか?
なるほど、管理会社が審査や入居者対応の司令塔の役割を担っているんですね。では次に、保証会社は入居審査の中で具体的にどのように関わっているのでしょうか?
保証会社は、入居審査の根幹とも言える家賃支払い能力を判断する立場です。実際に入居者が滞納した場合に、家賃を保証してもらえる機関ですね。
なるほど、家賃の支払いを肩代わりしてくれるわけですね。
そうです。この『保証する』という仕組みがミソなんです。入居審査に抜かりがあると、実際に損害が出たり手間がかかったりしますから、保証会社は審査に対して非常にシビアに対応することが多いですね。
そういえば、以前は保証会社というサービスはなかったんですよね?
そうです。昔は保証会社がなく、大家さん自身が家賃滞納のリスクを抱えていました。その分、入居審査も大家さんが直接行うケースが多く、審査基準もかなりシビアでしたね。
そして時代は変わってきたと…
そうです。私がこの業界に入ったころは、保証会社ってあったかな?って感じでした。実際には20年くらい前から、保証会社を付けるのが普通になってきたんです。それが今では、ほとんど保証会社を付けない物件はないと言えるくらいになりました。
なるほど、ほとんど必須になっているんですね。
そうなると、入居審査におけるハードルは幾分下がったとも言えます。保証会社を付けるのが条件になることで、不動産屋によっては『保証会社がOKなら審査OK』まで簡略化しているところもあります。
そうですか。となると、管理会社にとっては保証会社の存在が非常に重要になる、というか、場合によっては保証会社の立場が優位になるくらいの感じでしょうか?
そうですね。管理会社としても、保証会社がOKを出してくれれば審査が通るので、ある意味で保証会社の判断に頼る部分が大きくなります。もちろん最終的な契約やトラブル対応は管理会社の責任ですが、入居審査の段階では保証会社の存在は欠かせません。
大手不動産業者に保証会社は忖度?
でも、保証会社は競争も激しいですからね。審査が厳しすぎるのも問題になりそうですね。
その通りです。保証会社同士でシェア争いもありますし、審査があまりに厳しいと入居希望者が逃げてしまいます。ですから現実には、ある程度バランスを取って、管理会社や大家さんのニーズも考慮しながら審査を進めています。
なるほど、現場ではそうやって調整しているんですね。
そうです。実際、不動産業者というのは提携保証会社を複数持っているのが普通です。中には4〜5社も提携しているところがありますね。だから、入居者の属性や物件の状況に応じて保証会社を使い分けているのが現実なんです。
ところで、不動産業者は保証会社に対して具体的にどんな役割を求めているんですか?
分かりやすいところで言うと、『審査の通りやすさ』と『利用のしやすさ』ですね。ただ審査が緩くても回収能力がなかったり実績がなかったりすると倒産するリスクもあるので、基本は大手、どうしても通したいときは審査の緩いところを使いますね。
なるほど、シンプルに言うとその2つなんですね。
そうです。保証会社はどこも新規の不動産開拓に必死です。その中でも管理会社のように安定した件数が期待できるところとは、提携できたとしても、実際に利用してもらわなければ意味がありません。ですから、審査を多少通りやすくして、使ってもらえるように調整するんです。
なるほど。大手と小規模、または新規の保証会社では審査の厳しさも違うんですね。
その通りです。一般的には、大手ならハードルは高めですが、小規模や新規の保証会社は、場合によってかなり審査が甘くなることもあります。
結局入居審査はどこでやるのかのまとめ
なるほど。では結局、入居審査って実際には誰がやるんでしょうか?
そうですよね。その問いに答えていませんでしたね。入居審査は、三位一体というところでしょうか。
三位一体、ですか?
そう言ってしまうと、非常に簡単ですが、大家さんは物件の管理形態によっては全く登場しないこともあります。保証会社は、ほとんどの物件で利用が条件になっていますが、利用しない場合は登場しません。しかし管理会社が登場しないことはまずありません。
なるほど、管理会社は必ず関わるんですね。
その通りです。そして判断のキーになるのは『自分が対応する立場かどうか』です。特に、家賃の支払い能力や、トラブルになりそうな入居者を入れると困るのは誰か。それによって発言の強弱が変わります。最終的な判断をする上では管理会社が中心です。大家さんがいくら『OK』と言っても、管理会社が『難しい』と判断すれば、基本的には管理会社の意見で誘導されます。
それでは入居審査は、管理会社が主導になっている。といってもよさそうですね。
月並みな答えになってしまいますが、それが一番現実的だと思います。ただ、ひとつだけはっきり言えるのは、賃貸契約上の貸主になっている人が入居審査の影響を最も強く受けるという点です。契約の当事者ですからね。だから究極言えば『貸主』ですね。この視点で見ると、入居審査の構造は案外シンプルに理解できます。
それに利害関係や知識や経験などの依存関係などに応じてどの意見を優先するかが変わってくる。だから難しい訳ですよね。
そう、それ!言いたいこと全部言ってくれてありがとう。