賃貸の入居審査での無職とは?
人は人生において色々なことがあります。
時には仕事を辞めることもあるでしょう。
また就職活動をしていても希望の仕事に就けない人もいるでしょう。
そうではなく、あえて定職に就いていない人もいます。
しかし、そんな人であっても部屋を借りることはあります。
今回はそんな人へのお話です。
無職やフリーターは、どんな手段かはさておき、実質生活が成り立っていたとしても職がないという事実は変わりません
フリーターも勤務体系にクローズアップするというより、とにかく勤務労働による収入がない人と世間的には位置づけられるのです。
これ自体は、何の問題もありませんが、これが人の所有する物件に賃料を支払って借りる場合は他の有職者と比べて不利な扱いを受けることは間違いありません。
賃貸経営の唯一の目的は所有不動産からの賃料収入です。
この目的を効率的かつ確実に果たすためには借り手の収入源が安定的で賃料に対して充分であることが求められます。
その点においては、無職やフリーターは、条件から外れている属性と言われてもしょうがありません。
無職やフリーター知るべきこと
このような見方をされていることを無職やフリーターは知ることから始めなくてはなりません。
無職は、正社員であったが転職するために探している人もそうですし、仕事に就くことがどうしてもできない人もそうですし、無職やフリータ-にポリシーをもっている人、夢をかなえるために無職で頑張っている人もいます。
一方精神病や引きこもり、ムショ帰りなどいろいろ想像が拡がってしまう属性なのです。
ですから、あなたの印象も重要ですが、無職というのは見られ方はその審査をする人の印象や判断如何であなたがとらえている現実と違う可能性が大いにあるということです。
その評価のふり幅があるという現実があるということを知って部屋探しをするのです。
それを知っているのといないのでは部屋探しにおいての感覚が大きく変わってきます。
そうすれば意識や態度も変わってくるのです。
部屋探しは攻略次第で必ずしも難しいものではなくなってくるということです。
部屋が有り余る時代
バブルの時にたくさんマンションが建ち、不動産屋も土地所有者を散々口説き落とし、また不動産投資をすすめることで日本は同じような賃貸用物件があります。
とくにワンルームタイプの物件はその傾向が強いのです。
ですから、大家さんは不動産屋に勧められて始めた賃貸経営を後悔している人も多いですし、空室期間が長くなることに恐怖を感じているのです。
市場においては、はっきりと勝ち組物件と負け組物件に分かれており、しかも築年数が経てば今は勝ち組だけどいずれ負け組物件にシフトするような予備軍もたくさんあるのです。
また若者の減少などで需要が少なくなり、外国人や単身高齢者など以前は入居審査で断っているような属性までターゲットを拡げないと空室を埋めることができないのです。
これからますますこの傾向は顕著になるでしょう。
昔は無職やフリーターの入居が厳しいこともありましたが、今では価値観の多様化が進み、賃料の支払いの担保の確保や安心材料をアピールすることができれば入居審査に通ることはそれほど難しくはありません。
ただし、正社員と同じように部屋探しをすると入居審査に落ち続けたり、時間を結果的に無駄にしてしまうことも多いのも現実としてあります。
それを防ぐためには、どのようにすれば良いかをこれから説明します。
無職の人が入居審査に通るコツ
無職やフリーターの人のお部屋探しのコツは、物件を選んではいけないということです
。入居審査に落ちる原因の多くは、物件を正社員などのお客さんと同様に選んでしまっているということです。
これでは入居審査に落ちてしまいます。なぜかと言えば、入居審査というのはアナタがどうこうというよりも相対的選択をしているのです。
例えばあなたが大家さんであった場合、何かのタイミングで無職の人が申し込んできたが、もう少し時間を待てば正社員が申し込んでくるという可能性がある場合、入居審査に落とすのです。
これは、正社員であっても同じなのです。
同時に正社員が2名申し込んできた場合、両方とも一流企業であってもやはり天秤にかけるのです。
これが無職やフリーターであれば、さらに露骨になるのです。
つまり無職やフリーターの部屋探しは、それなりに方法があるというわけです。
無職やフリーターの適正賃料
よく無職であるのに家賃がとても高い物件に申込をしようとする人がいます。
無職であれば、常識的に言って収入がありません。
であればどう考えても部屋を借りることはできないはずです。
しかし、部屋を借りたいと思っているということは何かしら支払うことができる手段があるということですよね。
フリーターでも同じです。
部屋を借りるなんて本来厳しいはずであっても
徹底的に世間のニーズから外れる
無職であれば、一般的な人が望むニーズからなるべく大きく外れるのが重要です。
よく無職やフリーターの部屋探しは難しいと言われますが、これだけ心得てとことんそれを利用することです。
大家さんというのは、最終的には目先の家賃収入です。
アナタが家賃を滞納する気持ちがなく、迷惑もかけないと認められれば案外すんなり入居審査に通ることがあるということです。
そのためには大家さんや不動産屋がそのような心境まで達しているかを見極めるのが重要ということです。
立地条件
立地条件は部屋探しの基本です。
ですが無職やフリーターはその点は大いに妥協しましょう。
そうすることで狙うべき物件は、それだけであぶりだされるのです。
正社員と同じ条件を決して言ってはいけません。もしどうしてもバイト先が駅に近いので駅から近いほうがいいという場合はできる限りで構わないので妥協するべきです。
但し、駅の駐輪代などがかさむと本末転倒ですから、徒歩圏ギリギリライン=歩いて30分前後を狙うといいでしょう。
築年数
築年数もお客さんのニーズに大きく影響してきます。
築年数が15年以上たつと需要は下がる傾向にあります。
しかし、築年数が経っているとはいえこのあたりから設備や内装に手を加えないといけない時期でもあります。
ある意味、掘り出し物件が眠っている可能性もあります。
とにかくニーズと逆へ逆へ進むことです。
長期空室を狙え
一番手っ取り早く人々のニーズから外れていることがわかるバロメーターは空室期間が長いということです。
長期空室を抱えた管理会社や大家さんは、とにかく入居者が決定することを心待ちにしています。
空室直後の大家さんは、入居者を選り好みする余裕がありますが、長期空室になればこの点は正に戦意喪失です。
特に、万策尽きた物件はねらい目です。
家賃をギリギリまで下げ、そしてできる限りの見栄えをよくしても空室が決まらない物件は世の中には意外と多数あるのです。
その中からできる限り自分の条件に近いものを選んでみましょう。
無職フリーターOK物件
無職フリータ―OKという文言が不動産情報に書かれていればその物件から探すということです。
つまり逆に言えばそれ以外の物件は、無職やフリーターがダメというより、正社員の希望者があらわれるぐらいの需要がまだある物件ということです。
これらの物件を検討することは、否定はしませんが当然ライバルが正社員ということになりますから入居審査に落ちるリスクは高いということです。
無職フリーター専門不動産屋
無職やフリーターの場合は、できれば無職フリータ―可能物件多数ありのような不動産屋にいくのが手っ取り早いです。
つまり、無職やフリーターによく部屋紹介をしている不動産屋にいくのが上手な方法ということです。
そのような不動産屋は、無職やフリーターがOKという大家さんや管理会社の物件を常に情報収集しているということです。
いわば特化型不動産屋なのです。無職やフリーターに部屋を紹介するのが得意な不動産屋を見つけるのが近道です。
そのような不動産屋であれば、断られそうな物件は事前にはじいてくれることが多いので無駄な時間を過ごすことも少ないのがメリットです。
要は不動産屋のいざなう方向に身を任せる。
そしてその選択肢の中から最大限の主張をするのです。
そういった不動産屋は無職やフリーターにやさしい保証会社と提携していることもあります。
つまり無職やフリーターを入居させる道筋を確立しているのです。
そういった不動産屋を狙うのです。
大家さんに感謝
無職やフリーターに貸す物件は、正直不動産屋にとってあまりおいしいとは言えません。
まず家賃が安く手数料が少ない割には、入居審査を通すために手間と労力がかかるのです。
ですから、極力手間をかけてはいけません。
あまり何個も物件の内見案内をさせてはいけないのです。
本当に気に入った物件を2つ、多くても3つぐらいに絞り、即決するぐらいでなくてはいけません。
そのためには、自分が妥協できる条件などを部屋探しの前にキチンと整理しておかなくてはいけないということです。
また不動産屋は単純な生き物ですから、大いに頼ってみることです。
アナタが横柄に振る舞えば、仕事とはいえ協力する気持ちが無くなってしまいます。
探しているお客さんというのはいくらでもいます。
条件の良いお客さんから確保していくというのは自然の摂理です。
お客さんであってもお願いする立場と理解し、態度や言動は細心の注意を払いましょうね。
無職やフリーターの判断能力の信用
基本的に、不動産屋は無職やフリーターの言っていることや判断していることなどは聞く耳を持ちません。
表面上は聞いていても信用などほとんどしていないのです。
ですから、あなたが支払い可能だと思っている家賃があっても所詮無職やフリーターの考えたことですから、疑いの目で見ているのです。
社会的信用というのは厳しいですがそういうものなのです。
無職で入居審査に落ちてしまったと思っている。
もしかしたら、違う理由もあるかもしれないという話です。
無職を受け入れる貸主の気持ちをまず考えてみましょう。
自分本位で都合のいい解釈をしていませんか?
例えばよくある話なんですが、自分はしばらく支払うことができる蓄えがあるとか。
家賃を払ってくれる両親がいるとかそういうアピールをしてくる人がいます。
でも貸す側にとってこれを疑いたくないのですが、やはり、無職の方より定職に就いている方に貸したいのです。これが本音なのです。
しかし、定職に就いている人が借りないような部屋であれば、無職の人に貸すほかありません。
積極的に無職の人に貸したいわけではありません。
この現実をまずは受け止めるべきなのです。
貸主が安心する要素をアピール
このように入居審査では何かと不利な無職であることですが、無職であっても中に は本気で探せば簡単に就職が見つかる人もいれば、いくら就職活動をしても見つからない人もいますし、給料が高い職に就ける人、安い職にしかつけない人まで幅広いのです。
入居審査でもしあなたが前職についていたとしたらきちんと入居申込書に書くべきです。その会社名であなたのレベルがわかりますし、どのような人かがわかります。
要は貸主を安心させられる情報を提供するのです。
これをしない人がいます。
つまり、何のアピールをしなくてもただ普通に部屋を貸してくれると思っているのです。
それは甘いと思いませんか?
入居審査は書類だけで短時間に行うため、あなたがいい人なのか悪い人なのか、分かるわけありません。
厳しいようですが無職ということはどのような人かを全くアピールできていないのです。
何のためにその物件に引越しするのかをキチンと貸主や管理会社にわかってもらわなければ、無職で家賃を滞納するかもしれないという人としか受け止めてくれません。
無職にも程度があることはわかっていても何の家賃の支払いができる根拠がない人に貸す理由が見つからないのでは入居審査はとても厳しいものになってしまいます。
利用できる人は使いこなす
もし、定職に就く両親が代わりに部屋を借りてもらえて、不動産屋がそれをすすめてくるようであれば是非そのようにしたほうがいいと思います。
そうでなくても連帯保証人を2名つけるとかで了承する場合もあります。
これについてはアナタがそれに応えることができる環境があるか次第なのですが、もしそれができるようであれば周りの人の協力を得るのが賢明です。
実際無職やフリーターの部屋探しをする場合によく使われている手法であり、これであれば大家さんや管理会社が安心するというのであればできる限りのことはしたほうがいいです。
しかし、これも認めてくれる不動産屋もあれば、無職と聞いただけで門前払いということもあるので注意が必要です。
契約者はOKだが、入居者が無職で何をしているのか怪しいとか思われてしまうことがあるということです。
精神病を患った子供や同居したくない子供のために部屋を借りる親も存在するからです。
その場合、部屋で自殺やゴミ屋敷になるリスクがあるからです。
中にはものすごい問題のある無職の入居者を受け入れたため大変な思いをして返って損をした大家さんもいるのです。
無職の状態での部屋探し
ハッキリ言って無職でも入居審査に通る物件は探せばいくらでもあると思います。
ただあなたが引越しをしてまで無職の状態で行っても自分の希望する部屋に住むことが厳しいかもしれません。
なぜなら、それはアナタが今一番世間的価値が低い状況で人から評価を受けようとしているからです。
ずっと無職やフリーターを決めているという人は除きますが、正社員になってからでもいいという場合はそこから部屋探しをするほうがいいに決まっています。
ただ部屋が決まらないと就職できないとか、上京してから仕事を探すという人はとりあえず手っ取り早くどんな部屋でもいいからコストの低いものを選ぶことです。
就職が決まって安定したら、改めて部屋探しをしたっていいと思います。
そうしたらもう少し有利な条件の部屋を紹介してもらえるかもしれません。