入居審査

入居審査で同居者を含めた世帯収入は考慮されるのか?

入居審査は世帯収入を考慮する

賃貸派の女の子
入居申込する人の収入が少ないとき同居人の分も含めて入居審査してもらえるんですか?

二人合わせてしてもらえれば、家賃もう少し高い物件に住めるかも。

その辺のとこ、教えてください。

入居審査をする範囲

ホントは優しい元不動産屋さん
入居審査は、契約予定者や連帯保証人の審査をします。

なので、同居人の収入を考慮することは基本的にはありません。

ただ、契約予定者の関係性を考慮することもあるので知っておきましょう。

入居審査は状況に応じて臨機応変に判断

入居者全体の世帯収入を使って家賃を支払うというのは、ごく自然な発想だと思われます。

家族が複数になれば、広いところに住まなくてはいけません。

すると家賃も上がる。

だけど一人では払えない。よくあるケースだと思われます。

しかし残念ながら、賃貸契約というのは、この事情に100%対応していません。

現実的な管理会社の入居審査において、世帯収入への対応は3つのパターンになります。

  1. 世帯収入は考慮されない。
  2. 賃貸契約を超えた要素で考慮する。
  3. 人的担保を備えた契約にアレンジ

実際、管理会社や保証会社は、賃貸の入居審査をする上で、この世帯収入はどのような扱いをするのでしょうか?

その本質とホンネをみてみましょう。

なぜ世帯収入が考慮されないか?

入居審査で、世帯収入を家賃の支払能力とすることは難しいと、管理会社に言われた人もいるでしょう。

例えば、

  • 借主年収 300万 同棲者 200万
  • 借主年収 500万 同棲者 ナシ

一見するとAもBも実質的には変わらないような気がします。

借主と同棲者との関係があれば十分なのではと考えられます。

しかし、この関係が破綻し、同棲者が去ってしまった場合はどうなるのでしょう。

結論を言えば、もし家賃を滞納した場合は、貸主は、借主のみしか滞納を請求できません。

つまりBからは、500万の収入から請求できるのに対し、Aからは300万円の収入からしか滞納分を請求することができないのです。

これが、世帯収入の全体を支払能力として入居審査に考慮するかどうかの実質的な差異と言えます。

部屋を借りることは、賃貸契約に基づいて実現したものです。

よって賃料支払義務は、その契約当事者である借主のみに存しているのです。

そうだとすれば、仮に同棲が破綻してなくても同様です。

世帯収入を考慮して入居審査をする自体が貸主にとってリスクが高いのです。

契約を超えた要素で世帯収入を考慮

借主に対して家賃を請求することができないとなれば、世帯収入は入居審査で考慮されないということになります。

しかし、入居審査をする管理会社によっては、その世帯収入として組み込む人と借主との関係性の濃淡をみて考慮することも少なからずあるようです。

それは、賃貸契約を超えた枠組みの入居審査です。

その関係性の濃淡を示す基準は、それが家族(親族)関係かということです。

上記のように同棲者を世帯収入として無条件に組み入れることは若干の勇気が必要です。

しかし、借主(夫)と妻の関係ならどうでしょう。

法律関係を築いた二人であれば、その関係を容易には解消しないだろうと推定し期待されます。

また、借主(夫)が支払不能になれば、同居人自らの生活拠点も奪われてしまうことになります。

そもそも、夫婦は相互扶助する関係とされています。

夫婦でいくら財布のひもは別でも、法律関係に裏付けられる夫婦に期待される責任がこの信頼性を高めており、これが、同棲関係との決定的な違いとなります。

この判断も突き詰めれば、確実とは言えないですが、その部屋の空室を埋めたいという管理会社や貸主の意思が強いほど、このような要素(期待や推測を含むイメージ)に意味が付与される傾向があります。

入居審査をする者にとってこの二人の関係性やそれぞれの人柄などは短期間では知ることができません。

リスクを抑えつつ、空室を埋めるための合理的な妥協点と言えるでしょう。

世帯収入を考慮するためのアレンジ

大家さんが入居審査の結果に深く影響するのであれば、世帯収入を考慮するというのはあると思います。

それは、大家さんは借主の心理に比較的近いためその事情を自然に受け入れることができるのです。

しかし、管理会社や保証会社はその点に関してはシビアな評価をします。

世帯収入や関係性などという不確実なものを当てにしません。家賃滞納に対して請求しうる担保を重視するからです。

よって管理会社や保証会社は、世帯収入者を連帯保証人に付けることを条件に入居審査をすることも多いと思います。

しかし、世帯収入者を連帯保証人とすることは、別にの連帯保証人を付けると比較して、人的担保としての期待値に違いがあります。

世帯収入者は同一の生計者です。

となれば、借主が家賃支払が不能な時点で、世帯収入者の収入を含めて支払い不能であると同義だからです。

それだけに、このアレンジは、管理会社が空室を埋めるための妥協策と捉えることができます。

世帯収入のアピールの必要性

以上を聞くと、世帯収入はあまりアピールしなくてもよいのでは?と考える方もいるかもしれません。

家賃に対して収入が足りない状況をお話ししましたが、借主のみで十分支払能力があっても世帯収入のアピールをして損することはありません。

むしろ、入居申込書に同居人の収入を書くことによって、たとえ法的に請求できないとしても一定の意味は出てきます。

それは、入居審査をするのは『人』ということを忘れないでください。

もし、入居申込書に複数人の収入が記載されていたのであれば、視覚的にイメージに残り、安心感を持ったまま入居審査の手続をするというアドバンテージを得ることができるのです。

入居審査は、短時間で、最大の精度を求めるものです。プラスの要素は、分かり易いアピールをし、心理作戦で攻めるのがコツです。


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