同棲が入居審査に落ちる理由


部屋探しをしていて、違和感を感じる1つに同棲が入居審査で冷遇されるということです。
中には、『同棲』という一見すると幸せなワードがまさか、部屋探しの障壁となっていると思っていない人もいるんです。
世間では、あまり同棲がマイナスイメージとして扱われていませんし、テレビドラマでも同棲シーンなどがあります。
実際、同棲そのものは現実にある身近のもので、自分が同棲をするという行為に何の抵抗感もありません。
ですが、この同棲をしようとするカップルが、いざ身近に現れたらどうでしょう。たちまち、
結婚という関係でない『浮ついた』状態の人達
として信用度の低い属性と早変わりしてしまうのです。つまりこれは、
同棲関係<婚姻関係
という図式が成り立つからであり、分かりやすく言えば、
低収入<高収入
を比較するのと同様な判断構造になってしまうのです。そんなつまらないイメージで入居審査というのは行われている現実を知らなければなりません。
同棲という属性が、少なくともプラスの材料にならないことは、賃貸の入居審査の世界では常識になっています。
同棲は周囲にこう見られる。
部屋を借りるとき、その同棲というイメージに大きく関わってくるのが入居審査をする人ということになります。他の人にどのように見られても構いませんが、この人達だけには、入居審査に通過するために抑えておきたいところです。
仲介業者から見た同棲
お部屋探しに来たカップルが不動産屋に来店すると、同棲が可能な物件を探す必要があります。
だから、軽く同棲したいと言われても、管理会社は結構同棲を嫌う傾向にあります。
特に理由はなくとも、何かトラブルになりそうということでできれば入居させたくないからです。
あとから貸主に同棲を理由に退去を迫られてはいけませんし、その意味では厳密に許可を得る必要があります。
そして何より許可をとらないで同棲をすると入居申込をしても入居審査に通らないからです。
正しい同棲カップルへの物件紹介の仕方この物件同棲しても大丈夫ですか?OKですよ。
はい、お客様これは同棲OKの物件です。フムフム(検討中)というプロセスを経なくてはなりません。
物件情報にいちいち同棲OKと書いてないので、もしきちんと紹介するとなると一つ一つ貸主に確認する必要があります。
実際、すんなりOKと言われることは少なく、人気物件であれば普通に断られることもあります。
そして、ようやくいい物件にたどり着いても、同棲の入居申込をもらった管理会社の対応契約予定者の同棲相手の親を連帯保証人にしてください。
二人で合算の収入で入居審査することはできません。同棲はダメではないですが、よく内容を審査しましたがNGです。のようにガチガチの条件を申込時に付加するか、適当な理由をつけて最終的に断ることも多いんですね。
そのようなことを知っているので敬遠してしまいがちなところもあります。
しかし、そんな二の足を踏んでいる仲介不動産屋を誘惑する甘い誘惑があります。
管理会社や貸主は同棲を入居させると聞くと身構える。
しかし、黙って同棲していて後でばれても退去させるケースはあまりない
わかりますかね?このニュアンス感じ取ってもらいたいところです。責任を伴う判断には誰でも慎重になるものです。
もし、同棲すると聞いたら管理会社的に貸主に示しを付けるために、それなりの担保が必要になるのです。
要はみんなが安心できるよう、あとで同棲を入れてもいいわけができるような申込をしてくださいね。ということ。では同棲と聞かなかったらどうか。
暗黙の了解でクレームが来たり、賃貸関係の信頼が崩壊しなければ、同棲を見過ごしているケースがほとんどということです。
実際、この現実を前提に同棲カップルに物件を紹介する仲介の不動産屋も珍しくはありません。
お客さんは、同棲で審査に通りづらくても、やはり、築年数が浅めのいい物件を選びますし、予算がないカップルですと1K物件で同棲する人もでてくるわけです。
一旦、同棲がNGという言葉を貸主から聞いてしまえば、その物件の入居できる可能性は限りなになるわけですから問い合わせにも慎重になります。
できるだけお客さんに気に入った物件を紹介してすんなりと契約させてしまいたい!そう思った仲介不動産屋は、お客さんにこのように入れ知恵をするわけです。
キチンと管理会社または貸主に同棲が可能な物件かを確認して紹介する。
同棲を婚約者として物件を紹介し申込にする。
何も管理会社に言わず同棲カップルの申込をする。
でも、部屋の紹介や入居審査のハードルが低くなっても、入居後に同棲がバレて退去を迫られたりする可能性があるというリスクがありますし、常に申込をした内容、つまり婚約者なのか、内緒なのかを意識しながら部屋に入居することは忘れてはならないことです。
管理会社から見た同棲
管理会社は基本的に同棲カップルをできれば入居させたくはありません。なので人気のある物件であれば、婚姻しているお客さんを選びます。
入居させる時でも審査などで手続きが面倒になりますので避けたいのです。同棲カップルを入居させることは、仲介不動産屋もそうですが、受け入れる管理会社も手間のかかることなのです。
申込受付から契約に至るまでの手続きもそうですが、入居してからもトラブルになる要素をはらんでいる関係が同棲なのです。
ですから、なるべくなら婚姻関係を法的に認められた夫婦を入居させたいですし、できれば避けたいというのが本音です。
賃貸契約を同棲カップルとすることで、リスクがあってもメリットがないというのが特徴です。
- ワンルームや1Kに同棲するのは言語道断。
- 同棲するのはお行儀が悪い二人の若者を入居させるようなもの。
- 同棲はすぐに別れて入居期間が短く、どちらか残る可能性がある。
- 仲が悪い同棲カップルだと手が付けられない問題になる。
- 家賃を二人で払っているとき滞納されると回収困難。
- 契約当時と同棲相手が違うことがある。
大家さんから見た同棲
大家さんが同棲について特別な感情がない限り、管理を任せている管理会社の判断に従うことが多いです。大家さんは何より家賃収入が優先事項になることが多いのです。
もし、大家さんの判断でNGをするとすれば、大家さんの住居兼賃貸の物件同棲の入居者と契約をしてトラブルあとは、実質の入居審査の主導権を握る管理会社の大家さんの説得次第でどうにでもなることです。
そのために、大家さんを安心させる材料として契約者の相手方を連帯保証人としたり、同棲を婚約者にして申込をしてもらったりするのです。
要は、その物件をどうしても契約させたいという管理会社の熱量が大家さんの判断や印象を左右することができるのです。
近隣者から見た同棲
同棲カップルが入居したときの近隣者の反応は、若い方が多いからかもしれませんが、特に騒音のクレームが多いんです。
そして、一人暮らしが初めて同士のときも多く、ゴミの出し方のマナーが守れないとか夜中に友達集めて騒いだりする人もいます。
壁や床の薄いアパートに住む場合は特に気を付けたいところです。
また同棲をする間取りにもよりますが、特に1Kの同棲の場合は、基本的には一人暮らしですから静かな環境を保っていないとすぐに管理会社にクレームがきてしまいます。
その物件に住む人の構成を考慮しないと事件になるレベルのトラブルがありますので気を付けてほしいです。