賃貸の入居審査とは何か?
部屋を探しに行くのが初めての人もいるかもしれませんので説明しますが、まず不動産業者でたくさんの募集物件の中から自分が気に入った物件を選んで入居申込をすることになります。
この時点では、入居者募集に対して、みなさんは手を挙げるという行為でしかありません。
この手を挙げた申込者を大家さんが入居者として受け入れるかを検討する段階が入居審査ということになります。
つまり、お客さんが希望すれば大家さんが必ずしも契約する相手として受け入れる必要が無く、場合によっては入居審査がNGになってしまうことがあるのです。
それは、物件によってたくさんの人が手を挙げるのか、それともあなたしか手が上がらないのかによっても状況が違いますし、手を挙げる人が一人でも、もう少し手を挙げる人を待つためにその人をあえて受け入れないということもあります。
スーパーにいって商品を購入したりするときに断られることはありませんし、世の中に広告されている商品のうちに審査があるというのはこの点少し違いますし違和感があります。
『入居者募集』なんて言っておきながら、キチンと入居者は吟味しますよということもそうですし、その基準は審査する人の判断でされる入居審査は、お客さんにとって得体のしれないシステムなのかもしれません。
なぜ、入居審査が行われるかは、大家さんがお客さんにお部屋を貸すことで、
- 継続性のある関係を構築しようとしていること
- 契約後は借主の権利が強く簡単に解約ができないこと
がすぐ目の前に訪れる現実として襲い掛かるからです。
この入居審査は、お客さんに対して大家さんが主導となれる唯一、かつ最後のチャンスでもあるのです。
だから、大家さんは早く入居者を決めたいという気持ちを抑えて慎重に入居審査をするということになるのです。
大家さんの判断が結果として間違ってしまえば、この後の賃貸経営の基盤がプラスどころか、大きく揺らいでしまうことになりかねないのです。
よって、入居審査はお客さんが入居するためにあるのではなく、大家さんのためにあるものなのです。
入居申込をして前のめりのお客さんにとっては少々トーンダウンしてしまうことですがこれはありのままの自分をアピールして、大家さんにとって悔いのない十分なジャッジをしてもらう必要があります。
入居審査の目的とは?
入居審査の目的は、以上のことからも察しが付くかと思いますが、大家さんがなぜお部屋を貸しているのかを突き詰めて考えればわかるはずです。
お部屋を貸すことで賃料などの利益を得ること。
お部屋を貸すことで損失を生じないこと。
この2点が賃貸経営をする上で大切な要素です。
大家さんはアパートやマンションを購入して、入居者を居住させることによってその投じた費用を上回る利益を得ることが最終的な目的となります。具体的に言えば
家賃を得ること
更新料を得ること
礼金を得ること
が主なオーナーの収益となるのです。そしてもう一つ重要な観点があります。
それはお部屋を貸すことで損失を極力減らさなくてはなりません。具体的に言えば
部屋の設備を乱暴に扱う人
近隣住民とトラブルになる人
家賃を滞納する人
悪質クレーマー
を入れることで、金銭はもちろんですが、時間や労力を費やす可能性のある人はせっかく家賃等の収入があってもマイナスが生じたり、収入を得るのに効率が悪くなってしまうのです。
そして欲を言えば、長期にわたって安定した収入を得やすい可能性のある人、つまり
長く住んでくれる人
家賃や更新料などの減額交渉をしない人
であれば、大家さんにとっては、なお好都合なお客様ということになるのです。
簡単に言ってしまえば、家賃をきちんと払って、なにも文句を言わず、ながーく住んでくれる人が大家さんにとっていいお客さんということです。
入居審査が厳しくなる理由
ここで、注意したいのは大家さんがこのような基準で入居審査を行っていても、必ずといっていいほど問題がある入居者を入れてしまうのです。
つまりどんなにきちんと入居審査をしても精度は100%にはならないということになります。
このときにもう一つ考慮される一つの基準があります。それは、
家賃の滞納が生じても回収しやすい人(経済的にも、人柄的にも)
トラブルがあっても解決にもっていきやすい人
が同時に選ばれる傾向があります。つまりガラの悪い人や申込段階で文句ばかりを言う人は避けられるということです。
オーナーは色々な失敗体験から、ある程度のプロファイリングがされることにより、悪気のない申込者でもその属性に当てはまっているだけで入居審査に落とされてしまうという冷酷さがあるということです。
ですから、大家さんによって入居審査基準が微妙に違うことがあったり、強気に入居審査をしても入居申込者が多数ある物件であれば基準が高くなるということになります。
また、一般に言われている属性の優劣は、感覚的に行なわれている入居審査になればなるほど、審査人の中でも印象で審査することになりますから、入居審査に通らない人はどの物件においても通りづらい人になってしまうことになるのです。
入居審査と賃貸経営のバランス
入居審査を厳しくし過ぎて、肝心の家賃収入が得られないようでは、本末転倒です。入居審査に落ちてしまう人はこの点を考えなくてはいけません。
オーナーにいかにリスクが少ない人で安定感があるとアピールしなくてはならないということです。
また人気のある物件を選びすぎて、お客さんの選り好みをする大家さんの物件であると理由もわからず入居審査に落ちてしまうこともあります。
お客さんでありながら、大家さんの心理を考えると入居審査に落ち続けるという悲惨な状況は避けられる可能性が高いです。
審査をするのは大家さんだけ?
入居審査というのは実は大家さんだけがするのではありません。
入居審査は誰がするの記事で詳しく話していますが、管理会社や保証会社も入居審査をするメンバーに入っています。
物件によってはその力配分が違うこともあり、それぞれの利害により入居審査がされているのです。
基本的には入居審査というのは家賃をきちんと払ってトラブルのない人が好まれますがそのアクセントがあります。
管理会社は、大家さんが物件の管理を委託されているので入居者の窓口になります。
よってトラブルになりそうな人は避けられますし、保証会社であれば家賃の滞納をしない人、回収がしやすい人が選ばれることになります。
入居審査の基準の中の自分とは?
ここで、自分は審査される側からどのように見られているのかを考えておきたいところです。
入居審査の残念なところは内面は考慮されづらいということです。
収入や職業、話し方、恰好など外見でわかったり、入居申込書に書く内容でそのまま判断されることが多いのです。
この客観的な世間においての自分のイメージを細かく分析することが大切です。
人が入居審査をするという時代が続くうちは最低限、トラブルを起こさず、家賃に対して十分な支払いの余力があるということが大切です。
自分は言葉遣いは悪いが実はトラブルは起こさない人ですとか、家賃に対して収入はギリギリだけど倹約化ですなどということは、短期間の入居審査においては知りえません。
もし、世間的にあまりイメージの良くない職業であった場合は、普段以上にトラブルを起こさないような好印象を与えるようにしなくてはいけません。
入居審査は、会社の面接のようなものです。
不動産屋に問い合わせをしたときからこの点は注意しなくてはいけません。